虫除けにはイカリジン! 小さい子供にも使える成分とは
気温が高くなり、子どもたちには元気に外で遊びまわって欲しい季節となりました。
ただ、同時に湿気も多くなり、蚊が増えてくる時期でもあります。そこで心配なのが蚊による虫刺され。
蚊の中には、日本脳炎、デング熱、ジカ熱など様々な蚊媒介感染症の原因となる種類も存在します。多くの蚊媒介感染症は治療薬がほとんどないため、刺されないための予防が重要です。
虫刺されを防ぐには、外出時の虫除け剤は必須ですが「小さい子どもや赤ちゃんにも使って大丈夫なのか不安」という方は多いのではないでしょうか? 事実、虫除け成分の中には、子どもへの使用に制限があるものもあります。
そこで今回は、小さい子どもや赤ちゃんにも使用できる虫除け成分「イカリジン」をご紹介します。子どもの虫除け剤を選ぶ際には、是非とも参考にしてくださいね。
子どもや赤ちゃんにも使用できる虫除け成分「イカリジン」とは
「イカリジン」とは、1986年にドイツで開発・販売され、日本では2015年に初めて使用が承認された、新しい虫よけ成分です。ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、アジア各国など世界のさまざまな地域で使用されています。
イカリジンについて詳しく見ていきましょう。
使用回数や年齢に制限がない
イカリジン一番の特徴は、何と言っても、使用回数や年齢に制限がないことでしょう。赤ちゃんを含め、子どもから大人まで使うことができ、塗り直しが利きます。
なお、虫除け剤の効果の持続時間は、虫除け成分の濃度によって変わります。イカリジンであれば、濃度5%で6時間程度、濃度15%で8時間程度です。
長時間の外出時や、汗をかいてふいてしまった後などに塗り直しが必要になります。
蚊以外の害虫にも効果あり
蚊のみならず、ブヨ・アブ・マダニなども、イカリジンの対象害虫となります。日常の子どもの外遊びであれば、イカリジンでしっかりと対策をすれば十分に虫除け効果があるでしょう。
ニオイが少なく衣類への影響もない
虫除け成分独特のニオイが苦手という方は多いのではないでしょうか? イカリジンは、ニオイが少なく衣類にも優しい虫除け成分です。
イカリジンは服の上からでも使用できるため、ストッキングや薄手の生地でもしっかりと虫刺されを予防してくれます。
従来からの虫除け成分「ディート」とは
次に、従来から使用されてきた虫除け成分「ディート」についてみていきましょう。ディートとは、1946年にアメリカ軍で開発され、日本でも50年以上使用されてきた実績がある定番の虫除け成分です。
ディートは、新しい虫除け成分のイカリジンに比べより多くの害虫に効果が認められています。ただし、虫除け剤独特のニオイが気になったり、子どもへの使用制限があるため注意が必要です。
さらに、高濃度のディートになれば衣類の一部(レーヨンや皮など)やプラスチックを傷めたりする場合もあります。ディートを含む虫除け剤の購入時は、事前に濃度を確認しておきましょう。
ディートの使用回数と対象年齢
気になるディートの子どもへの使用制限ですが、厚生労働省では、以下のように定めています。6カ月未満の赤ちゃんへは使用せず、6カ月以上の子どもに使用する際も年齢制限に注意しましょう。肌が弱い方は、炎症が出るともいわれています。特に顔への使用は避けてください。
ディートの濃度 | 年齢 | 使用目安 |
---|---|---|
濃度12%以下 | 〜6カ月未満の乳児 | 使用しない |
6カ月〜2歳 | 1日1回 | |
2歳〜12歳未満 | 1日1〜3回 | |
濃度30% | 12歳未満には使用できません |
※ディートやイカリジンの濃度は、成分の強さではなく、持続時間を示しています。
厚生労働省「ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について」
虫除け剤の使用タイプ別の特徴
ここまで、虫除け成分について説明してきましたが、実際に虫除け剤を選ぶ際には、使用タイプによる特徴もおさえておいた方がいいでしょう。
虫除け剤のタイプには、スプレー・ジェル・シートなどさまざまあり、タイプ別に使い勝手が異なります。使用するシーンに応じて、ご自分やお子さんに合うものを選んでみてください。
スプレータイプは「エアゾール」と「ミスト」
体や衣類に直接吹きかけて使用するスプレータイプは、エアゾールタイプとミストタイプに分けられます。
・エアゾールタイプ
エアゾールタイプは、スプレーが勢いよく噴射され、広範囲に短時間で虫除け剤を塗れることが特徴です。一方で、スプレーが拡散し、体にかかる以外にも空気中に広くまき散らされるため、効率がいいとはいえないでしょう。
また、子どもに使用する場合や、屋内の狭い場所で使用する際には、拡散したスプレーを吸い込んだり目に入ったりする危険性があるため、注意してください。
・ミストタイプ
ミストタイプは、スプレーが柔らかく、ふんわりと噴射されるタイプです。1回のスプレー量がエアゾールに比べ少ないため、広範囲に拡散されることなくより部分的に使用できます。
吸い込んだり目に入ったりする危険性も少なく、子どもにも使用しやすいタイプです。イカリジンを含んだ虫除け剤を顔や首への使用時には、手のひらに噴射し、手で伸ばして使用するとさらに安心。赤ちゃんは手を舐めてしまう可能性があるため、手への塗布は避けましょう。
塗り残しをカバー「ジェルタイプ」
ジェルタイプは、手に取ってから、手で伸ばして使用します。スプレーのように拡散されないため、食器や子供のおもちゃに虫除け剤がかかる心配のある屋内でも安心して使用できます。足首や腕の裏など塗り残しやすい箇所をカバーするのに向いています。
一方で、全身に塗るには時間がかかる上、手が汚れる、服の上から使用しにくいなど、実用面でやや劣るといえます。
汗ふき・冷感にも効果「シートタイプ」
シートタイプは、虫除け成分が浸み込んだシートを使って直接肌に成分を塗る方法です。顔や首など一部の露出した部分に使用するには効果的ですが、ジェルタイプ同様に、全身に塗るには時間がかかります。
高濃度イカリジン配合。スキンバルサン!
さあ、いよいよ夏到来。蚊などの害虫から家族を守るために虫除け剤を上手に活用し、元気で楽しい夏にしたいものですね。特に子どもへの使用時は、成分や濃度に注意して最適なものを選びましょう。
バルサンでは、子育て中の方々のお声も反映して、小さい子どもや赤ちゃんでも使用できるイカリジンを成分とする「スキンバルサン ガードミストウォーター」を販売しています。
スプレーが拡散され、吸い込んだり目に入ったりする危険性を極力なくし、さらに短時間で塗りやすい実用性も追求したミストタイプとなっています。
今年の夏は、蚊とは無縁の楽しい毎日を過ごしてくださいね。