デング熱の感染経路は「蚊」。症状や予防策を紹介!

夏になると耳にする機会が増える「デング熱」
日本では2014年の夏に東京を中心に流行し、まだ記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。

デング熱は、デングウイルスというウイルスが引き起こす、発熱や頭痛などをともなう感染症です。その感染経路は、ウイルスに感染した「蚊」。ウイルスを媒介できる蚊は日本国内にも住んでいるため、薄着での外出が増える夏場には特に、蚊に刺されないよう注意することがとても大切です。

この記事では、デング熱の感染経路やその症状、感染しないようにするための予防策を詳しく解説します。
蚊が媒介する感染症とは?正しい知識と予防策を紹介

国内感染で注目が集まったデング熱

デング熱の国内感染に注意
デング熱は110ヶ国以上の国で発生し続けている感染症ですが、日本では長年、海外の流行地に渡航し感染した人が、帰国後にデング熱を発症してしまう「輸入感染」の例しか報告されていませんでした。

しかし、2014年には海外渡航歴のない人が複数デング熱を発症し、およそ70年ぶりに「国内感染」の事例が報告されたのです。患者は最終的に162名になり、デング熱の知名度と存在感は一気に高まりました。また、2019年にも、国内でデング熱に感染した患者が見つかりました

デングウイルスを媒介する蚊で問題になるのは、「ネッタイシマカ」「ヒトスジシマカ」の2種類。このうち、日本国内に生息しているのはヒトスジシマカだけですが、成田空港などの国際空港では、ネッタイシマカが局所的に侵入したケースも確認されています。ネッタイシマカは、デングウイルスの媒介能力がヒトスジシマカよりも圧倒的に高い蚊です。訪日外国人の数が増えていくなか、ウイルスに感染した蚊が飛行機に侵入して日本にもやってきてしまう可能性は、残念ながら否定できません。

もしネッタイシマカが日本にも住み着いた場合、デング熱はもはや輸入感染症ではなく、国内に常在する感染症となってしまう危険性があります。「日本にはあまり関係のない感染症でしょ?」と思っている方もいるかもしれませんが、決して油断はできないのです。

デング熱の感染経路や症状は? 気になるポイントを紹介

デング熱の感染経路
では、デング熱の感染経路や具体的な症状はどのようなものなのでしょうか? 気になるポイントを、詳しく説明します。

デング熱の感染経路は?

デング熱に感染している人を刺した蚊が血液とともにウイルスを取り込み、体内でウイルスが増えた蚊が他の人を刺すことで感染が広がります。

前述したように、デング熱を媒介する蚊は「ネッタイシマカ」と「ヒトスジシマカ」の2種類。日本にも住み着いているヒトスジシマカはいわゆる“ヤブ蚊”で、2014年のデング熱の国内流行などの際には、このヒトスジシマカがウイルスを媒介したとされています。

デング熱の症状は? 妊婦さんへの影響にも注意

デング熱の主な症状はインフルエンザに似ており、38度以上の急激な発熱、頭痛、筋肉痛や皮膚の発疹などが特徴です。発症から3~4日後には、胸部などに発疹が出て、体中や顔面に広がることもあります。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、およそ3~7日と言われています。

流行が蔓延しているブラジルでは、妊婦さんが感染すると妊娠していない女性に比べて重症化しやすい傾向があり、特に妊娠後期ほど重症化しやすいという報告もされています。

重症化するとどのような症状になる?

デング熱は、ウイルスが体からいなくなると症状も消えるため、1週間ほどで回復することがほとんどです。しかし、まれに重症化し、出血をともなう「デング出血熱」やショック症状が現れる「デングショック症候群」を発症することもあります。

重症となるのは感染者200名に対して1〜2名程度と推定されており、日本では過去にデング熱による死亡例もないことから、重症化に対して過度に不安を抱く必要はないといえます。しかし、感染を疑う症状が出たときは、できるだけ早く医療機関にかかることが大切です。

一度かかると二度目はかからない?

デング熱は、1~4の4つの型に分類されます。たとえば、一度1型にかかった人は免疫ができるのでもう二度と1型にはかかりませんが、2~4型に再びかかってしまう可能性はあります。重症化する確率は、二度目に異なる型のデングウイルスに感染した時に高くなるといわれています。

ワクチンや治療方法は?

残念ながら、事前に感染を予防できるワクチンは国内にありません。専用の治療薬もないことから、感染してしまった場合は対症療法が中心となります。そのため、唯一の予防策は「蚊に刺されないこと」なのです。

秋から冬の感染リスクは?

感染は、ヒトスジシマカの活動が活発な時期に増えます。ヒトスジシマカの活動時期は5月中旬~10月中旬が中心なので、秋から冬にかけての感染リスクは低いといえます。梅雨の時期などは蚊の繁殖が増えるため、特に注意が必要です。

デング熱の予防方法

デング熱の予防対策
デング熱を予防するには、「蚊に刺されない」ことがなにより大切。特に蚊の増える夏場、彼らに刺されないための予防ポイントを紹介します。

蚊に刺されない服装

長袖や長ズボンなど肌の露出が少ない服装はもちろん、白っぽい衣服も蚊に狙われにくいことがわかっています。「真夏に長袖は無理!」という方は、熱中症対策を第一に、蚊の多い公園や水辺、墓地などに行くときだけでも、脱ぎ着しやすい羽織ものを持っていくことを心がけましょう。

虫よけ剤を使用する

虫よけ剤を使用するのもとても効果的です。注意してほしいのは、虫よけ剤の成分。一般的な虫よけ剤には「ディート」という成分が含まれているものが多く、小さな子どもの場合、年齢に応じて1日に使用できる回数に制限があるのです。一方、「イカリジン」という成分が含まれている虫よけ剤は乳児からでも使用できるので、小さなお子さんがいるお母さん・お父さんには特におすすめです。

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蚊の繁殖を防ぐ

デング熱を媒介するヒトスジシマカは、水のたまった器が放置されていれば簡単に増殖してしまいます。おうちで繁殖してしまうことを防ぐために、庭やベランダに植木鉢の皿やじょうろ、空き缶や空き瓶を放置するのは避けましょう。また、水槽などを屋外に置いている場合は、定期的な清掃(週1回が望ましい)を心がけましょう。

2020年、デング熱の最新動向

新型コロナウイルスが世界的な猛威をふるっている2020年、感染症であるデング熱の動向が普段以上に気になるという方は多いと思います。過去12カ月(2019年6月~2020年5月)にかけて、日本では、夏を中心に感染者が見られました。昨年8月がもっとも多く、90名の輸入感染者が報告されています。

しかし、新型コロナウイルスの流行による渡航制限のため、今年に入ると感染者数が急激に減り、5月の時点ではデング熱の感染者は0名となっています。

蚊を寄せつけない、夏にはミストタイプの虫よけ剤!

「今年の夏は、デング熱には警戒しなくて大丈夫そうかな……」とホッとしている方もいるかもしれません。しかし前述したように、梅雨から夏にかけては、ヒトスジシマカが増殖し活発に活動する時期です。蚊が増える時期、まだまだ油断は禁物です。

蚊を寄せつけないために、外出する際には忘れずに虫よけ剤を使うようにしましょう。特に小さいお子さんには、1日の使用回数制限のないイカリジン配合の虫よけ剤がおすすめ。乳児からお年寄りまで誰にでも使っていただけます。

デング熱のことを正しく知り、蚊に刺されない対策をばっちりした上で、夏の公園遊びやお出かけを楽しんでくださいね。

レック株式会社

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