ゴキブリ・ダニ駆除にはくん煙剤! 赤ちゃんやペットへの安全性は? 効果と注意点を紹介

ゴキブリやダニなどの害虫にとって快適な季節が近づいています。暖かい日が増えるにつれ、害虫は活発化します。わたしたちは部屋の中で快適な暮らしを続けたいものの、彼らの存在が気になりますよね……。

ゴキブリは、暗くて暖かい、普段は目の届かない家具の下や壁との隙間に潜んでいます。ダニ・ノミも目には見えませんが、ソファーやカーペットに発生し、刺されるとアレルギー反応が出る危険性があります。

そんな害虫を駆除するにはさまざまな商品がありますが、確実にまとめて駆除するには、殺虫成分を含む煙や霧が部屋の隅々まで行き渡る「くん煙剤」が適しています。けれど、小さいお子さんやペットがいるおうちでは「煙が出るような殺虫剤を使っていいのかな……?」と悩んでしまいますよね。

くん煙剤は、使用方法を守れば、小さいお子さんやペットがいるおうちでも安心して使用できます。今回は、くん煙剤の効果や正しい使用方法、注意点などをご紹介します。

くん煙剤は用法・容量を守れば、赤ちゃんやペットがいるお部屋でも使用できます


小さいお子さんがいるお母さん・お父さんや妊婦さん、ペットを飼っている方などは「くん煙剤の安全性」が気になりますよね。

安心してください、くん煙剤は用法・容量を正しく理解できれば、小さいお子さん・ペットがいるご家庭でも安全に使用でき、害虫のいない快適な暮らしをサポートしてくれます。くん煙剤の使用で気になる点を、使用時の注意点と一緒に確認しましょう!

妊婦さんや子ども(赤ちゃん)への影響

多くの場合、くん煙剤は哺乳動物への安全性が高い成分を使用しているので、用法・用量を守って使えば、乳児や小さなお子さんがいても使用できます。ただし、子どもが誤って吸い込んでしまうことのないよう、使用中の部屋には近づかないようにし、使用後もタオルやハンカチで口を覆ってから部屋に入り、充分な換気をするようにしましょう。

子どもが使うおもちゃや哺乳瓶、ベビーベッドなどは煙や霧に触れないように、ビニールシートなどであらかじめしっかりと覆うことが安全のためのポイントです。くん煙剤の使用後に煙や霧に触れてしまったおもちゃなどがある場合は、しっかりと水洗いをするようにしましょう。

ペットや植物への影響

乳児や小さなお子さんと同じように、くん煙剤は哺乳動物への安全性が高い成分でできています。しかし、煙や霧を直接吸い込んでしまうことがないよう、使用中にはペットも一緒に外出するのがおすすめです(お魚の水槽や昆虫などは、一時的に部屋の外に出しておきましょう)。

植物は煙や霧にさらされると枯れたり葉が落ちたりしてしまうことがあるので、同じように外に出すか、ポリ袋で包んでおくと安心です。

電化製品への影響

くん煙剤の煙や霧は、電化製品に影響を与えてしまうことがあります。使用前に、テレビやパソコン、プリンター、オーディオ製品、ゲーム機器などの精密機器にはカバーや新聞紙、ビニールシートなどをかけるようにしましょう。

また、ブルーレイディスクやDVD、CD、MD、フロッピーディスク、磁気テープなどは、煙や霧が直接触れるとまれに障害を起こしてしまうことがあります。くん煙剤を使用する前に、それらは専用のケースに収納するようにしましょう。

火災報知器・警報機への不安

火災報知器やガス警報器などは、くん煙剤の煙や霧に反応してしまうことがあるため、くん煙剤はそれらの器機の真下では使わないようにしましょう。また、あらかじめ袋などで覆って使用してください。尚、警報器に覆いなどをした場合は、とり忘れのないようにしてください。

布団やカーペットへの不安

くん煙剤を使う前に、布団はビニールシートや新聞紙でカバーをし、部屋の外に出しておくのがおすすめです。煙や霧が布団にかかった場合は、ダニ・ノミの死骸が布団の表面に残っていることがあります。外に干したあとによく掃除機をかけるようにしましょう

カーペットやフローリングも同じように、くん煙剤の使用後、しっかりと掃除機をかけることをおすすめします。

殺虫剤の種類と、くん煙剤の特徴・効果


くん煙剤の使用手順を把握する前に、どのような方にくん煙剤がオススメかを紹介します。殺虫剤のタイプは、大きく分けて「スプレータイプ」「設置タイプ」「くん煙タイプ」の3つ。
それぞれの殺虫剤は、害虫駆除の目的によって使い分ける必要があります。それぞれの効果や特長を見ていきましょう!

【スプレータイプ】見かけた害虫を駆除

おうちの中で遭遇した害虫に、殺虫剤を吹きつけて駆除できるのが、スプレータイプです。広範囲に吹き付けられるガス噴射タイプや、害虫を泡で包んで窒息させる泡タイプ、害虫を凍らせ動きを封じる冷却タイプなどがあります。

スプレータイプの殺虫剤は、害虫を目の前で駆除できます。突如として現れ、家庭の平和を破壊する害虫を駆除するために、おうちに1本は置いておきたいところ。しかし、スプレータイプは、ある程度害虫に近づいて噴射しなくては効果が期待できません。しっかりと駆除をするためには、害虫に近づく、というちょっとした勇気が必要になります。

さらに本当に駆除できたか? どう害虫の死骸を捨てようか、など噴射後にも頭を悩ませます。男性ならば1対1の真剣勝負、隙を見て近づき、シュッとひと噴き、なんて芸当も可能でしょうが、逃してしまうと見えない害虫の姿に1日中悩まされることになります。

【設置タイプ】ゴキブリをまとめて駆除

おうちの中で、ゴキブリに遭遇する確率がなんだか高くなってきた……。しかし、彼らがどこにいるかはわからない。もしかしたら、巣があって……など恐怖のスパイラルに陥った経験をしたことはありませんか?

そんな恐怖を振り払ってくれるのが、設置タイプの殺虫剤。設置タイプは名前のとおり、冷蔵庫の裏や戸棚の中、水回りといったゴキブリの通り道に設置します。

設置タイプには、ゴキブリを粘着シートで捕獲するものと、殺虫剤を含んだ餌で駆除するものがあります。餌を食べて死んだゴキブリの糞や、死骸を仲間のゴキブリが食べることで、殺虫効果が拡散していくため、設置した後は普段通りに過ごしているだけで、効果が波及することを期待できます。

ゴキブリは繁殖力が高く、卵は堅い殻に覆われています。設置タイプ(餌)は、卵を抱えるメスや幼虫にも効果があるため、まだ発見できていないゴキブリをせん滅したいというときにおすすめです。

【くん煙タイプ】ゴキブリ以外も一網打尽

大掃除や引っ越しの際、季節の変わり目など、おうちの害虫を広範囲にまとめて駆除したい! というときに頼りになるのが煙や霧状タイプの殺虫剤「くん煙剤」です。

使用時に煙が発生するものが多く、お子さんやペットがいるおうちでは使い方に注意が必要ですが、くん煙剤はゴキブリだけではなく目に見えないダニやノミにも効果があります。一度の使用でイヤな害虫をまとめて駆除できるすぐれものです

スプレータイプのように害虫を目の前で駆除するのに抵抗がある方、設置タイプは子供が舐めたりペットが誤って飲み込んでしまわないか心配な方におすすめの殺虫剤です!

くん煙剤の正しい使用手順とポイント


くん煙剤は、ゴキブリやダニ・ノミをまとめて駆除してくれますが、部屋の隅々にまで殺虫成分を含む煙や霧が行き渡るため、正しい手順に沿った使用が必要です。ここでは、くん煙剤の使用手順とそのポイントを説明します。

1.使用前に準備すること

くん煙剤を使う前に、部屋の窓や換気口を閉め切り、害虫の隠れ場所である引き出しや戸棚、押し入れなどを開けておきます。置きっぱなしになっている食べものなどは冷蔵庫にしまい、食器、衣類、おもちゃ、寝具など煙や霧が触れてしまう可能性のあるものは、使用後に薬剤が口に触れて、皮膚刺激を起こさないようビニールシートや新聞紙でカバーをするか、部屋の外に出しましょう。

テレビやパソコン、オーディオ製品などの精密機器や楽器にはカバーをして、ペットは一緒に連れて出るか、部屋の外に出しましょう。植物や観賞魚なども同じく、部屋の中から出してあげます。また、煙に火災報知器やガス警報機が反応してしまうことがあるので、それらは袋などで覆うようにしてください。尚、警報器に覆いなどをした場合は、とり忘れのないようにしてください。

2.くん煙剤を使用開始

効果が広範囲に行き渡るよう、部屋の床の真ん中にくん煙剤を置きます。

・6~8畳(10〜13㎡)の場合:煙タイプは20g、水タイプは12.5g
・12~16畳(20〜26㎡)の場合:煙タイプは40g、水タイプなら25g

といった具合にお部屋の大きさによってくん煙剤のサイズをお選びください。くん煙剤の種類によって使用方法や待ち時間は異なりますが、煙が出るタイプは部屋を閉め切り、効果が出るまで2〜3時間ほどかかるため、子供と外で遊んだり買い物の際に使用するといいでしょう。

3.使用後に行うこと

使い終わったくん煙剤の煙や霧を吸い込まないよう、ドアを開け、窓を開放し充分に換気しましょう。

使用後は、目に見えないダニやノミも含め、たくさんの害虫が部屋の中で駆除されている状態です。部屋の床や畳・カーペットにはしっかりと掃除機をかけ、寝具類は天日干しをしたあとに念入りに掃除機をかけるか、クリーニングに出すのがおすすめです。食器などが煙や霧に触れた場合は、水洗いをしてから使うようにしましょう。

くん煙剤の種類と選び方


くん煙剤には、「煙タイプ」「水タイプ」「霧タイプ」の3種類があります。どんな害虫を駆除したいか、どんな環境で使いたいかに応じた選び方をご紹介します。

強い噴射力でスミズミまで効く「煙タイプ」

煙タイプは、強い噴射力と拡散力で、ゴキブリやイエダニ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ハエの成虫、蚊の成虫などを駆除できます。使用時は蓋を本体の指定箇所に擦り一瞬火を起こすことで、強力な噴出力で煙が広がり部屋の隅々まで殺虫成分を行き渡らせるので、隠れている害虫も根こそぎ駆除できます。

小煙で安心の「水タイプ」

水タイプは、プラスチック容器に水を入れて使用するタイプのくん煙剤です。煙タイプと同じようにゴキブリやイエダニ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)、ハエの成虫、蚊の成虫などを駆除でき、煙タイプとは異なり火を使わずに水を入れるだけで始動するため、初めての方も簡単に使用できます。細かい煙が発生し、隅々まで届きます。

ハエや蚊などもしっかりと駆除したいけれど、できれば煙をあまり発生させたくない……という方には水タイプがおすすめです。

煙やにおいがない「霧タイプ」

ノンスモーク霧タイプは、霧状で煙も熱も出さないタイプのくん煙剤です。ゴキブリやイエダニ、ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)に対する強い効き目があり、火災報知器には反応しません(ガス警報器には反応してしまうことがあるので、使用する際はカバーをかけてください)。また、燻煙後の締め切り時間が1時間と短時間で使えます。

煙に抵抗がある方には霧タイプがおすすめです。

市販のくん煙剤は、主に上記の3種類に分けられます。これに加えて、使用する部屋のサイズや駆除したい害虫(蚊やハエなどもあわせて駆除したいかどうか)、ハーブなどの香りつきのものがいいかなどを確認して、おうちにぴったりのくん煙剤を選びましょう。

レック株式会社

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