感染経路の種類とは? シーンに合わせた適切な予防が大切です

2020年現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で猛威を振るっています。2014年には、蚊が媒介するデング熱が日本国内で関東を中心に流行し、大きな話題となりました。

他にも、毎年流行が気になるインフルエンザや、梅雨や夏の時期に心配な食中毒、子どもがかかりやすい水ぼうそう・麻しん(はしか)・風しんなど、注意しなければならない感染症はたくさんあります。

「感染症を予防したいけれど、種類も多くどうしたらいいか分からない…」

そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、感染症の感染経路や、日常的に意識したい予防策などを整理してご紹介します。

主な感染経路は4つ。種類別に注意したい感染症は?

感染経路と注意したい感染症
感染症の感染経路は、主に「飛沫感染」、「空気感染」、「接触感染」、「媒介感染」の4つです。感染症の中には、複数の感染経路から感染する可能性があるものが存在するため、すべての感染経路に対して適切な予防・対策が重要になります

例えば、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症は、現段階では、咳・くしゃみ・会話などによる「飛沫感染」と、感染者との直接接触やドアノブ・スイッチなどを通した接触による「接触感染」が感染経路とされています。マスク着用などの咳エチケットを守ること、ソーシャルディスタンスを保つこと、手洗い・うがいや、ウイルス除去が感染防止に有効とされています。

下記の表を参考に、それぞれの感染経路の特徴と、特に気をつけたい感染症について見ていきましょう!

主な感染症
飛沫感染 インフルエンザ、感染性胃腸炎、結核、水ぼうそう、プール熱
空気感染 結核、水ぼうそう、麻しん(はしか)
接触感染 インフルエンザ、感染性胃腸炎、プール熱、水ぼうそう
媒介感染 デング熱、感染性胃腸炎、コレラ

くしゃみに注意!「飛沫感染」

「飛沫感染」は、咳・くしゃみ・会話などから飛沫する病原体を他者が吸い込むことで感染します。インフルエンザ・感染性胃腸炎・結核・水ぼうそう・プール熱 などが、飛沫感染による感染症としてあげられます。

咳・くしゃみのしぶきは1~2m飛ぶとされており、マスクの着用などの咳エチケットが重要になります。また、ワクチンによる予防接種も効果的です。表には記載していない百日せき・風しんは、公費による小児の定期予防接種の対象になっており、インフルエンザ・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)も任意の予防接種が可能です。
 
一方で、「予防接種を行ったのに、インフルエンザになった」という話を聞いたことはありませんか? インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行するであろうと判断されたウイルスを用いて作られます。

そのため、実際に流行したウイルスの型によっては、効果が少ない場合もあります。小さな子どもの場合、インフルエンザ脳症などの合併症や重症化を招く恐れがあります。予防摂取によって発症や重症化をおさえられますが、「絶対にかからない」わけではないため、しっかりと予防に努めましょう。インフルエンザは接触感染でも感染します。

感染力が強い「空気感染」

「空気感染」は、空気中に浮遊する病原体を吸い込むことで感染します。結核・水ぼうそう・麻しん(はしか)などが、空気感染による感染症としてあげられます。

咳・くしゃみ・会話などから発生した飛沫の水分が蒸発し、微小な微粒子となった飛沫核に病原体が乗って空気中を長時間浮遊します。

飛沫感染は感染者から2m以上の距離を保てば感染しませんが、空気感染の原因となる飛沫核に乗った病原体は、長時間の浮遊に加え飛沫感染よりも遠くまで飛んでいけます。感染者から十分な距離をとっていても感染する危険性があるのです。

特に、子どもが発症しやすい水ぼうそうや麻しん(はしか)は、感染力の非常に強い感染症です。空気感染に加えて、飛沫感染や接触感染でも感染します。公費による小児の定期予防接種の対象となっていますので、必ず受けるようにしましょう。

モノへの接触も要注意「接触感染」

「接触感染」は、皮膚や粘膜の直接的な接触や、ドアノブ、手すり、便座、スイッチ、衣服、タオル、排泄物等を介しての接触で病原体が付着することによって感染します。インフルエンザ、感染性胃腸炎、プール熱、水ぼうそうなどが、接触感染による感染症としてあげられます。感染性胃腸炎は、主にロタウイルス感染症とノロウイルス感染症があります。

接触感染を予防するには、不特定多数の人が触るものにできるだけ触らないこと、手洗い・うがいや、ウイルス除去・除菌の徹底が大切です。

5歳までに、ほぼすべての子どもが感染するとされるロタウイルス感染症は、感染力の非常に強いウイルスです。ウイルスは感染者の排泄物に大量に含まれるため、オムツや排泄物の処理には十分な注意を払い、処理後にはウイルス除去・除菌を徹底しましょう

夏風邪の一種であるプール熱も、子どもがかかりやすい感染症です。手や体の直接的な接触、タオルの共有による接触感染の他、飛沫感染でも感染します。手洗い・うがいをきちんと行い、タオルの共有を避け、感染者が触れたものはしっかりウイルス除去・除菌するなどして予防しましょう。

デング熱は「媒介感染」

「媒介感染」は、汚染された水、食品、蚊などが病原体を媒介することで感染します。蚊が媒介するデング熱・マラリア、食品が媒介する感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症)、水が媒介するコレラ、水ぼうそうなどが媒介感染による感染症としてあげられます。

媒介感染を予防するには、汚染された水・食品を口にしないこと。特に、海外においては現地の感染症の発生状況や衛生状態を考慮し、生水・生野菜・カットフルーツなどを食べる際には十分に注意しましょう。

胃腸炎を引き起こすノロウイルス感染症は、1年を通して発生していますが、冬場は発生件数が増加します。ノロウイルスに汚染された生牡蠣や貝類を十分に加熱しないで食べることで感染する媒介感染の他、汚染された食品・調理器具・排泄物への接触による接触感染、排泄物などの飛沫を吸入することによる飛沫感染、排泄物の処理が適切に行なわれず残存したウイルスを含む微粒子が空気中に浮遊することによる空気感染と、さまざまな感染経路で拡大していきます

 
また、暑くなってきたら、蚊が媒介する感染症にも気を付けましょう。蚊は、デング熱・ジカ熱・日本脳炎・マラリアなどを媒介します。夏の外出時は、虫除けは必須です。ただし、子どもに使用する際には、虫除け成分によっては使用制限のある商品もあるので、注意してくださいね。

蚊が媒介する感染症とは?正しい知識と予防策を紹介

感染症の原因、ウイルスに抗生物質は効かない!?

ウイルスと細菌の違い
感染経路に続いて、感染症の原因である病原体、ウイルスと細菌の違いについて説明します。両者の違いをしっかり把握し、適切な予防をしましょう。

ウイルスと細菌の違いとは?

ウイルスと細菌は、どちらも人の体内に侵入、増殖することで、感染症を引き起こす病原体です。しかし、ウイルスと細菌の構造や増殖方法はまったく違います。感染症は原因となる病原体の種類によって治療方法が異なり、中には治療方法が確立していない感染症もあります。

そのため、普段の生活の中で、私たち自身が感染症にかからないように予防することがとても重要なのです

ウイルスは、単独では増殖する能力がなく、他の生物の細胞に寄生し、宿主の細胞に複製してもらいます。宿主である人体に影響を与えずに、ウイルスにのみ効果を示す抗ウイルス剤の開発は困難で、いまだにわずかしかありません。2020年5月現在、新型コロナウイルス(COVID-19)が世界的に大流行していますが、抗ウイルス薬の開発が難航しているのもご存知の通りです。

一方で、細菌は細胞構造を有しているため、適度な栄養分と水分がある環境のもとでは、単独で細胞分裂を繰り返し増殖します。細菌性の感染症には、細菌の発育を阻害する抗生物質(抗菌剤・抗生剤)が有効です

感染症から身を守るには、感染しないように日常生活において予防することが重要になります。予防接種を受ける、マスクの着用などで咳エチケットを守る、手洗い・うがいをしっかりする、こまめにウイルス除去や除菌を行うなどがあげられます。また、感染経路や原因を問わず全ての感染症予防において、適度な運動と栄養バランスのよい食事によって免疫力を上げることがとても大切です。

感染症の原因となるウイルスと細菌の違いとは? 肝心なのは予防対策

感染症を防ぐ、日常的にできる予防策を紹介!

感染症を防ぐ日々の予防
感染症の中には治療薬がいまだにないものがあるため、かかってからの対策ではなく、事前の予防が重要です。ここでは各感染経路に対し、日常的にできる予防策を詳しく紹介します。

これは絶対!手洗いうがい!

感染症の多くは、ウイルスや細菌がついた手で自分の眼や鼻、口を触ったり、食事をしたりすることで体内に侵入してきます。しかし、普段の生活で目に見えないウイルスや細菌の手への付着を防ぐことは困難。多くの感染症から身を守るためには、手からの侵入を防ぐ「手洗い」が非常に大切です

手洗いは、せっけんなどを使って手のひら、手の甲、指と指の間、爪先、手首までしっかりと洗い、よく洗い流した後に、清潔なタオルで拭きましょう。

手洗いと同時に、うがいも欠かしてはいけません。うがいには、口やのどの粘膜に付着したウイルスや細菌などを洗い流すという洗浄効果があります。初めに口の中だけをすこし強めに洗って食べかすをとったあと、上を向いて喉まで届くように15秒間の「ガラガラ」うがいを2〜3回繰り返すのがポイントです。

まだうがいのできない赤ちゃんは、代わりに水やお茶を飲ませてあげましょう(授乳でも問題ありません)。うがいの効用は、喉の粘膜を潤すことにあります。粘膜が乾燥して荒れることでウイルスや細菌が定着しやすくなるため、特に空気の乾燥する冬場は小まめなうがいを心がけましょう。

特定の感染症に効果的、ワクチン接種

特定の感染症に効果的なのが、ワクチンによる予防接種です。

ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオの4種混合や、結核(BCG)、ロタウイルスなどは1歳未満の乳児期から、麻しん・風しんの混合や、水ぼうそう、日本脳炎などは1歳~5歳の幼児期から予防接種がスタートします。これらは、原則、公費にて無料で受けられます

子どもの予防接種の際には、必ず母子健康手帳を持参して予防接種の記録を記載してもらいましょう。接種回数や時期の確認、将来の予防接種証明書の発行に必要となる場合があります

また、季節性のインフルエンザは生後6ヶ月の乳児から高齢者まで予防接種を受けられますが、費用は通常自己負担です。

マスク着用で飛沫感染を予防

マスク着用の主な目的は、ウイルスや細菌の侵入を防ぐことではなく、飛沫による感染拡大を防ぐことです。

一般的なマスクの網目の大きさは、5μm程度なので、さらに小さいウイルスや細菌の侵入は防げません。しかし、咳やくしゃみなどの飛沫とともに体内から出るウイルスや細菌は、水分などが付着して5μm程度になるため、マスクの着用で感染拡大を防ぐことができます

「ウイルスや細菌の侵入を防げないからマスクはしない!」ではなく、咳やくしゃみの症状がある時には、マスクを着用して周囲への感染拡大を予防しましょう。

ウイルス除去、除菌にはクロラス酸!

空気感染・接触感染を予防するためには、ウイルス除去・除菌が重要です。日常で使用されているウイルス除去・除菌剤は、アルコール系と塩素系に大きく分けられます。塩素系のウイルス除去・除菌剤は、アルコール系では効きにくいノロウィルス、熱や乾燥・薬品に抵抗性のある芽胞菌にまで幅広く効きます

塩素系で、一般的に使用されている成分が「次亜塩素酸ナトリウム」です。これは刺激が非常に強く、皮膚に直接触れると炎症を起こしますし、目に入ったら大変です。取り扱いには注意を要します

一方、塩素系でも「クロラス酸」は、食品添加物成分のみで構成されているため、皮膚に優しくお子さんやペットのいる家でも安心して使用できます。また、水や汚れにも強く、台所やトイレなど、水周りや汚れやすい場所でもしっかり効果を発揮します。

蚊媒介感染症には刺されないことが重要

蚊媒介感染症のうち、マラリアには抗マラリア薬があるものの、日本でも発症例のあるデング熱や日本脳炎に関しては専用薬が存在しません

また、日本脳炎以外には予防するワクチンもありません。従って、蚊媒介感染症から家族や自らを守るには、蚊に刺されない対策を行うことが最も重要です。

外出時には長袖や長ズボンを着用して、肌の露出を少なくするほか、虫よけ剤の使用も効果的です。虫よけ剤には「ディート」という成分を含まれているものが多く、子どもの場合は年齢に応じて1日に使用できる回数に制限があるため、注意が必要です。一方、近年日本でも承認された「イカリジン」という成分が含まれている虫よけ剤は、使用に年齢・回数制限がありません。肌にも衣類にも優しく、子どもでも安心して使用できます。

虫除けにはイカリジン! 赤ちゃんにも安心な成分とは

感染症対策にはバルサン!

ここまで、感染症の感染経路や、感染症の原因であるウイルスと細菌の違い、そして予防策を紹介しました。

バルサンでは、感染症を予防するための研究を重ね、さまざまな商品を開発してきました。ウイルス除去・除菌するためには、クロラス酸配合の「バルサンプラス」が効果的。クロラス酸は安全性の高い成分で、子どもがいる家庭でも安心して使用できます。

また、蚊媒介の感染症対策としては、子どもにも使用できる虫除け剤「スキンバルサン虫除けミスト」。イカリジンを成分としており、赤ちゃんから大人まで安心して使用できます。

シーンに合わせた適切な対策をしっかりして、感染症から身を守りましょう。

レック株式会社

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