感染症の原因となるウイルスと細菌の違いとは? 肝心なのは予防対策

ウイルスや細菌には、どちらも人の体内に侵入し増殖することで、感染症を引き起こす病原体になるものがあります。
しかし、ウイルスと細菌では、その構造や増殖方法がまったく違います。

体調を崩して病院で受診した際、多くの方は「抗生物質」を処方された経験があるはず。
ところが、抗生物質は細菌には効きますが、ウイルスには効果がないことをご存知でしょうか。

「……え?」 すでに混乱している方もいるでしょう。

感染症は原因となる病原体の種類によって治療方法が異なり、中には治療方法が確立していない感染症もあります。
そのため、普段の生活の中で、私たち自身が感染症にかからないように予防することがとても重要なのです。

ご自身はもちろん、大切な家族を感染症から守るためにも、ウイルスや細菌の特徴を正しく理解し、徹底した予防対策に努めましょう。

ウイルスは非生物で細菌は生物!? 違いを紹介

ウイルスは非生物で細菌は生物!
生物を定義するのは難しいですが、一般的には、「細胞からなり、代謝が行われ、刺激に反応し、自己複製能力をもつもの」とされています。細菌はこの定義に全て当てはまります。しかし、ウイルスは細胞も代謝もなく、刺激にも反応しませんので、この定義からは少しずれた存在です

では、ウイルスが生物とまったく異なるかというと、単独では自己複製できないものの、細胞に入り込んで自己複製することができます。

ウイルスは厳密には生物ではありませんが、人の細胞に入り込み増殖して体調に影響を及ぼすことから、ウイルスを生き物のように感じている方が多いのかもしれません。ですが、構造や増殖方法などが細菌とは異なるため、細菌と同じ治療薬(抗生物質)が通用しないのです。

下記は、違いを表にしたものです。こちらを参考に読み進めてください。

ウイルス 細菌
大きさ 0.02~0.2μm 1~5μm
増殖方法 人の細胞内に入り込んで増殖する 標的組織に定着し
細菌自身の細胞分裂で増殖する
治療薬 抗ウイルス薬 抗生物質

ウイルスは細菌の1/50。髪の毛の1/2600!?

・ウイルス

ウイルスの大きさは、0.02~0.2μm(マイクロメートル)程度です。μmはmmの1/1000を表す単位。たとえば、冬に流行するノロウイルスは0.03μm程度です。日本人の髪の毛の太さは80μm程度なので、ノロウイルスはその1/2600の大きさです。もちろん肉眼では見えません。ウイルスを見るには、光学顕微鏡よりも更に高倍率な電子顕微鏡が必要です。

・細菌

細菌はウイルスよりも大きく、1~5μm程度です。たとえば、下痢を引き起こす大腸菌O-157は体長4μm程度。細菌も肉眼では見えませんが、光学顕微鏡で見ることができます。

寄生して増えるウイルスと、細胞分裂で増える細菌

・ウイルス

ウイルスは細胞構造がないため単独で増殖する能力がなく、生きた細胞の中でしか増殖できません。そのため、他の生物の細胞に寄生し、宿主細胞が増殖するために使う材料を横取りして複製します。やがて大量のウイルスにより宿主細胞が死滅し、細胞外に出たウイルスが他の細胞に寄生してさらに増殖していくのです。

・細菌

細菌は、細胞構造を有しているので、適度な栄養分と水分がある環境であれば、細胞分裂を繰り返して増殖します。人体に侵入して感染症を引き起こす細菌がいる一方、人の体の中には、ビフィズス菌などの善玉菌といった、健康を維持するために必要な細菌も存在します。

治療が困難なウイルスと、抗生物質が効く細菌

・ウイルス

ウイルス感染症の治療は、抗ウイルス薬が有効です。インフルエンザには抗インフルエンザ薬が存在します。ですが、ウイルスの構造や増殖の仕組みなどから抗ウイルス薬の開発は難しく、治療薬が確立していない感染症も多いのが現状です。

鼻やのどに急性の炎症が起こる風邪(症候群)の原因は、80~90%がウイルスによるものであると言われています。風邪を発症した際には、症状を和らげる薬を飲みながら、自身の免疫力で治す必要があるのです。

2020年5月現在、新型コロナウイルス(COVID-19)が世界的に大流行していますが、抗ウイルス薬の開発が難航しているのもご存知の通りです。

ウイルス感染症は、感染しないように日常生活において予防することが大切です

・細菌

細菌感染症には、細菌の発育を阻害する抗生物質(抗菌剤・抗生剤)が有効です。ただし
抗生物質は幅広い細菌に効くため、副作用や薬剤耐性菌の増加に繋がるリスクがあり、医師の指示に従って正しく使用する必要があります。

近年、抗生物質の多用による薬剤耐性菌の増加が世界的に問題になっており、日本国内においても、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)やペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)等、薬剤耐性菌による感染症の広がりが指摘されています。

細菌感染症についても、抗生物質だけに頼らず、感染しないように日常生活において予防することが大切なのです

ウイルスや細菌から身を守る予防・対策

ウイルスや細菌から身を守る予防・対策を把握しよう
免疫力の低い子供や高齢者は特に注意が必要です。また発症しないだけで、ウイルスや細菌を保有している可能性もあります。

子供の感染症予防はもちろん、感染を拡大させないためにも、家族全員が徹底した予防を普段から心がけましょう。
それでは、具体的な予防策について紹介します。

免疫力を上げる

人の体にある「免疫」の機能は、感染症の原因となるウイルスや細菌などから体を守り、健康を維持してくれます。免疫は、ストレスや生活習慣の乱れによって機能が低下してしまいます。免疫力を上げるには、ストレスを溜めない生活を心がけるとともに、栄養バランスのよい食事や、適度な運動習慣が大切です。

こまめな手洗い、うがい

手洗いは、せっけんなどを使って手のひら、手の甲、指と指の間、爪先、手首までしっかりと洗い、よく洗い流した後に、清潔なタオルで拭くことが重要です。うがいは、初めに口の中だけをすこし強めに洗って食べかすをとったあと、上を向いて喉まで届くように15秒間の「ガラガラ」うがいを2〜3回繰り返すのがポイントです。

まだうがいのできない赤ちゃんは、代わりに水やお茶を飲ませてあげましょう(授乳でも問題ありません)。うがいの効用は、喉の粘膜を潤すことにあります。粘膜が乾燥して荒れることでウイルスや細菌が定着しやすくなるため、特に空気の乾燥する冬場は小まめなうがいを心がけましょう。

マスクの着用

マスクを着ける前に、しっかりと手洗いをしてから、マスクを鼻の形に合わせて隙間をなくし、鼻からあごまでをしっかりと覆うようにしましょう。マスク着用の主な目的は、ウイルスや細菌の侵入を防ぐことではなく、飛沫による感染拡大を防ぐことです。

一般的なマスクの網目の大きさは、5μm程度なので、さらに小さいウイルスや細菌の侵入は防げません。しかし、咳やくしゃみなどの飛沫とともに体内から出るウイルスや細菌は、水分などが付着して5μm程度になるため、マスクの着用で感染拡大を防ぐことができます

「ウイルスや細菌の侵入を防げないからマスクはしない!」ではなく、咳やくしゃみの症状がある時には、マスクを着用して周囲への感染拡大を予防しましょう。

ワクチン接種

インフルエンザや水疱瘡、はしか、風疹、日本脳炎、ポリオといった一部のウイルス・細菌による感染症に対しては、ワクチン接種(予防接種)が効果的です。ワクチンは、病原性を弱めたウイルスや細菌を接種することで、免疫を獲得することができます。

ワクチン接種は、対象となるウイルスや細菌によって、適切な年齢や回数が異なるため、まずはかかりつけ医にご相談ください。

こまめな消毒や除菌

こまめな消毒や除菌も日常生活の中に積極的に取り入れましょう。ドアノブや手すり、便座やスイッチなど、さまざまな箇所に手が触れる機会があると思います。こうしたところに触れた手で、顔や食べ物などを触り、口や目などから病原体が体内に侵入すると考えられています。

手や指についたウイルスや細菌を消毒するには、手指用の消毒薬が有効です。身の周りのものに対しては、手に触れやすい箇所を重点的に、市販の除菌スプレーやウェットティッシュなどを使ってこまめにお掃除するのがおススメです。

なお、配合成分によって対応できるウイルスや細菌などに違いがあります。使用する製品を事前に調べましょう。

ウイルスと細菌の違いを正しく理解して感染症予防に努めよう

ご自身と大切な家族を守るためには、ウイルスと細菌の特徴をよく理解し、感染症にかからないための正しい予防が欠かせません。手軽に生活環境を衛生的に保つため、バルサンではウイルスにも細菌にも効く「クロラス酸(亜塩素酸)」を配合したウイルス除去・除菌スプレー「ノロウィルバルサン」を販売しています。

「ノロウィルバルサン」は、大腸菌や黄色ブドウ球菌等の細菌はもちろん、ウイルスの中でもアルコールでは効きづらいノロウイルスにまで効くようにつくられています。水分や汚れにも強く、感染経路になりやすいキッチンやダイニング、トイレなどでの使用にも最適です。

普段の生活の中でできる対策をしっかりやって、ウイルスや細菌から身を守りましょう!

レック株式会社

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