どこから入った!?ゴキブリの侵入経路と6つの対策方法
ゴミの処理に気を遣ったり、こまめな掃除を心がけていたはずなのに、おうちの中でカサカサと動くゴキブリの姿を目撃してしまったとき……。「なんでいるの!?」とパニックになるとともに、いったいどこから侵入を許してしまったのか、悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。
特にマンションの高層階などに住んでいる方は、「えっ、どうやってここまで……?」と彼らの存在に疑問、もはや恐怖ですよね。
ゴキブリは、私たちの想像以上にあらゆる経路からおうちに侵入します。今回は、そんなゴキブリたちのおそるべき侵入経路と、もう二度と彼らをおうちの中に招き入れないための対策方法をご紹介します。
なぜそこにいる! ゴキブリの侵入経路
おうちのさまざまな場所に、しれっと姿を現すゴキブリたち。ゴキブリは水や餌のある場所を常に探しており、時にはわずか数ミリの隙間さえも通り抜けて室内に入ってきます。ちょっとショッキングかもしれませんが、まずは、ゴキブリのおもな侵入経路を知っておきましょう。
堂々と玄関から
人間と同じように、ゴキブリもお行儀よく玄関から入ってくることがあります。防犯上、玄関ドアを開けっぱなしにしているおうちは少ないと思いますが、人がドアを開けたタイミングで忍び込んだり、郵便受けがドアと一体になっている場合、その隙間を利用して入ってきたりすることもあります。
「おっ隙間空いてる」ベランダ(窓・網戸)
ゴキブリは、基本的に滑空するように飛ぶ生きもので、そこまで高くは飛べません。マンションであれば、通常4~5階以上の高さまで直接飛んで上がってくる、ということは考えにくいでしょう。しかし、低層階であれば、窓の隙間やベランダの隙間などを目ざとく見つけて侵入してくることは十分にありえます。網戸が閉まりきっていなかったり、小さな穴が空いていたりすると、その隙間を通ることもあります。
気を抜いてはいけない排水口・排水溝
ゴキブリは、水のある場所、湿気の多い場所が大好き。キッチンや浴室、洗濯機の周りなど、排水管が通っているところは要注意です。頻繁に水を流していても、水のかからない場所を上手に通ったり、乾いているときの隙をついたりして、ゴキブリが排水口まで上がってきてしまうことは少なくありません。料理をしている最中・洗い物の途中に突然彼らが現れたら最悪ですね…。
「いまだ!!」換気扇・通風口・エアコン
前述したように、ゴキブリは数ミリの隙間も上手にくぐり抜けてしまいます。作動していないときのキッチンの換気扇や通風口、エアコンのホースを通すための壁の隙間などから入ってくることもありえます。
一緒におうちへ侵入(ダンボール・観葉植物)
意外と盲点ですが、まれに「ものにくっついておうちの中に入る」ということもあります。宅配便などの荷物を家に入れるときは、念のためダンボールになにもついていないか、確認するようにしましょう。
また、玄関前に水と隠れるスペースがある観葉植物などを置いている場合は、ゴキブリにどうしても目をつけられやすくなってしまいます。玄関のドアを開閉する際に、観葉植物からササッと飛び出てくることもあるので、要注意です。
ゴキブリは種類によって侵入経路が異なる?
ゴキブリが大の苦手! という方は、ここまでですでに心が折れそうになっているかもしれません……。ただ、おうちの中で彼らに二度と出会わないために、もうすこしだけゴキブリの基本情報を知っておきましょう。いまご紹介した侵入経路は、ゴキブリの種類によって違うことがあります。
おうちの中にやってくるゴキブリは、大きく分けて「クロゴキブリ」と「チャバネゴキブリ」の2種類。それぞれの特徴と侵入経路を、簡単にご紹介します。
屋外からやってくるクロゴキブリ
クロゴキブリはその名のとおり、黒に近い暗い茶褐色をしています。成虫の体長は約25~30mmとやや大きめ。屋外からの歩行や、夏の暑い日には本来得意ではない飛翔によってベランダや窓の隙間、玄関などからカサカサと侵入するゴキブリです。マンションの低層階や戸建てのおうちでは遭遇する確率が比較的高いですが、高層階ではエレベータを使ったり荷物にくっついたりして侵入します。
驚異の繁殖力、チャバネゴキブリ
一方、チャバネゴキブリは明るい茶褐色で、成虫の体長は10~13mmほどです。クロゴキブリとは異なり全く飛べないゴキブリですが、その繁殖力は驚異的。
比較的暖かい場所であれば1年中繁殖できてしまうため、ダンボールなどの荷物にくっついておうちに入り、冷蔵庫のモーターの近くなど、暖かく人目につかないところで息を潜めていることが多いのです。
もう、出会わない……侵入経路別の対策方法!
ここからは、ゴキブリをおうちに入れないための対策方法を、侵入経路別に確認していきましょう。
①【玄関対策】隙間のチェックと殺虫剤も
まず玄関の隙間をチェックしましょう。扉と床との隙間がある場合には、隙間を埋めるテープなどで隙間を防ぎましょう。新聞受けなどはゴキブリの侵入口になるので、いつまでも新聞や回覧物を取り忘れているとゴキブリが侵入する隙間ができやすくなるので、新聞や回覧物は早めに回収しましょう。
玄関から侵入したゴキブリが最初に落ち着きやすいのが下駄箱です。ここにはまちぶせ型のエアゾール(ゴキブリを見る前にあらかじめスプレーしておくタイプの殺虫剤)を処理したり、設置型の殺虫剤(ベイト剤)を置いておくと効果的です。
②【ベランダ対策】テープなどで隙間を徹底的に埋める 駆除も必要
ベランダや窓からの侵入を防ぐためには、とにかく網戸の「隙間を埋める」ことが重要。網戸やサッシに隙間を見つけた場合は、ホームセンターなどで3~400円ほどで購入できる網戸用の「隙間テープ」を貼って、侵入経路を塞いでしまいましょう。
またベランダはプランターやごみ箱などがゴキブリの生息場所となっていることが多いので、玄関と同様にまちぶせ型のエアゾールや設置型の殺虫剤(ベイト剤)の使用によってベランダのゴキブリを減らすことが重要です。またエアコンのドレンホースからは様々な害虫が侵入するといわれていますのでドレンカバーをつけることが有効です。
③【排水口・排水溝対策】ゴミ受け・パイプクリーナーの活用
キッチンやお風呂の排水溝には、排水管を通ってゴキブリが上がってくるのを防ぐために、ゴミ受けを活用するようにしましょう。もともと設置されているゴミ受けの網目が粗かったり、歪んだりしてしまっている場合は要注意。網目が直径5mm以下のものであれば、成虫が通り抜けることはできません。
また、排水管や排水口が汚れていると、強い匂いが大好きなゴキブリを呼び寄せる原因になってしまいます。パイプクリーナーなどを利用して、こまめに排水管を綺麗にするようにしましょう。
④【換気扇・通気口対策】フィルターやパテを活用
換気扇や通気口には、100円ショップやホームセンターで購入できる虫よけフィルターを取りつけるようにしましょう。通気口と壁の間にヒビや隙間が生じてしまっている場合、パテを使って埋めておくと、ゴキブリの侵入を防ぎます。
パテで埋める、と聞くと大がかりな作業をイメージするかもしれませんが、パテはホームセンターなどで数百円から購入でき、作業自体も15分ほどで簡単に済みますよ。
⑤【家に入るときの対策】とにかくチェック!!
チャバネゴキブリは荷物にくっついておうちに侵入する……と前にご説明しました。気づかないうちにゴキブリを招き入れていた、なんてことがないように、玄関からおうちに入ったり、外からの荷物をお部屋に入れたりする際には、とにかくチェックするようにしましょう。
飲食店で床においたカバンや壁にかけておいた上着のポケットなども、ゴキブリが入り込んで知らない間におうちに入り込むことがあります。カバンには食べ物かすが残っていないように日ごろから気をつけましょう。
⑥食品や生ゴミの扱いにも注意
食べかけの食品や生ゴミを放置していると、さまざまな侵入経路を辿ってゴキブリがおうちにやってきてしまう可能性が高まります。
夏場など、特に臭いが気になる時期は生ゴミを即日捨てるのが理想的ですが、難しい場合は蓋つきの生ゴミ入れを利用するなどしてとにかく密閉しましょう。冷凍庫での保管もおすすめです。なるべく嫌な臭いを発生させないことが大切になります。
◎「生ゴミ 処理方法」挿入予定
侵入経路を塞ぎつつ、すでにおうちにいるゴキブリも駆除!
ここまでご紹介した方法を実践すれば、おうちの外からゴキブリに侵入されないための対策はばっちり。……なのですが、クロゴキブリやチャバネゴキブリがすでにおうちの中にいる場合、暖かい場所にこっそり隠れて繁殖の機会をうかがっている可能性があります。おうちの中でゴキブリを見かけたり、もしかしたら潜んでいるかもと不安に感じている場合は、ゴキブリの駆除剤も検討しましょう。
設置型・まちぶせ型で駆除
おうちにゴキブリがいるような気がするけれど、絶対にその姿は見たくない……! という方は、設置型やまちぶせ型の殺虫剤を活用するのがおすすめ。
設置型はその名のとおり、おうちの中に複数設置することで、殺虫剤を食べたゴキブリが巣に戻って死に、そのフンを食べた仲間のゴキブリも死ぬ……という連鎖効果でゴキブリを退治できます。まちぶせ型は、ゴキブリの通り道や隠れそうな場所にあらかじめスプレーしておくことで、知らない間にその上を通ったゴキブリを駆除してくれます。どちらも、ゴキブリに遭遇する機会をグッと減らしつつ、駆除効果をしっかり実感させてくれますよ。
隠れているゴキブリまで駆除、くん煙剤
しぶといゴキブリに悩まされ、もうおうちで1匹たりとも生かしておきたくない……! という方には、殺虫成分を部屋中に行き渡らせることで隠れているゴキブリまで確実に駆除してくれる、くん煙タイプの殺虫剤がおすすめです。使用前には家電製品などにビニールをかけたり、観葉植物やペットなどを外に出したりと、いくつかの準備は必要ですが、ゴキブリはもちろん、ダニなどの嫌な害虫まで一網打尽にしてくれます。
ゴキブリ・ダニ駆除にはくん煙剤! 赤ちゃんやペットへの安全性は? 効果と注意点を紹介
ゴキブリを一網打尽、くん煙剤はバルサン!
家中のゴキブリを確実にしとめるには、くん煙タイプの殺虫剤が効果的です。おうちに小さなお子さんやペットがいると「煙が出るような殺虫剤を使うのはよくないのかな……?」と悩んでしまうお母さん・お父さんもいるかもしれませんが、使用方法を守れば小さなお子様やペットがいるお宅でもご使用できます。
外からの侵入経路を完璧に塞ぎつつ、おうちの中ではくん煙剤を使用する、というダブルパンチで、ゴキブリの姿を見ることのない快適なくらしを実現しましょう!