【観葉植物に虫】土や葉に虫がわかないための対策とは

置くだけでおうちをぱっと華やかにしたり、洗練された雰囲気にしてくれる観葉植物。お部屋に植物を増やしたいけれど、夏場などは特に、土や葉に虫がわきそうで不安……と悩んでいる方も多いかもしれません。かわいがって育てた観葉植物に虫がつき、弱ってしまった姿を見るのはつらいですよね。

そんな悩みを抱えている方に向け、この記事では、観葉植物に発生しやすい虫の特徴と駆除方法、虫を寄せつけないための予防策について詳しくご紹介します。

観葉植物に発生する虫! そのままにしておくと……

害虫の影響
まずは、観葉植物にはどんな虫が発生しやすく、虫がつくことで植物がどんな被害を受けてしまうのか見ていきましょう。

【観葉植物に被害を与える虫】

・アブラムシ

気温の高い時期、観葉植物の新芽や茎、つぼみに発生しやすいのがアブラムシです。緑色や黄色、黒色などさまざまな種類がいますが、体長はだいたい2~4mm、大量発生することも多い虫なので、植物を育てるのが好きな方はその姿に見覚えがあるはず。

アブラムシは植物の汁を吸って成長を阻害するだけでなく、排泄物によってアリを誘引しやすくしたりする厄介者です。すさまじい繁殖力を持っており、メス単体でも卵を生むことができるので、いつの間にか無数にわいてしまっている……といった危険性があります。

・ハダニ

ハダニは、植物の主に葉の裏に寄生する虫です。体長は約0.3~0.5mmで、あたたかい時期にわきやすく、葉の裏に無数の白い斑点やかすり状の傷をつけるのが特徴です。ハダニの被害を放っておくと、しだいに葉全体が白くなり枯れてしまったり、花の開花期間を短くしてしまったりします。

ハダニはクモのように糸を吐き出し、風に乗って移動します。ベランダや庭など植物が密集している場所には特にわきやすく、交尾なしで卵を生むこともできるので繁殖力の高い困った虫です。

・カイガラムシ

カイガラムシという名前には、あまり聞き覚えのない方も多いかもしれませんね。体長は1mm~3mmほどで、形状はさまざまですが、いちど植物に寄生するとほぼ動かないのが特徴。白っぽいものや殻のようなものが植物の葉っぱや茎についている場合は、カイガラムシの可能性が高いです。

この虫もあたたかい時期に繁殖しやすく、特に風通しが悪く暗い場所を好みます。外で衣服などにカイガラムシがつき、そのまま気づかずに室内に入ることで植物に寄生してしまうことがあります。

【観葉植物に害はないけど、不快……な虫】

・コバエ(チョウバエ、キノコバエ)

観葉植物を部屋に置いていたらコバエをよく見かけるようになった、という経験をしたことがある方は多いのでは。コバエは植物自体にダメージは与えないものの、おうちの中でブンブン飛ばれると不快ですよね……。

コバエは観葉植物の土の中、もしくは受け皿などの水が溜まっている場所に卵を生んで繁殖します。土の通気性が悪かったり、受け皿に汚れた水が溜まりっぱなしになっているとわきやすい虫です。

・トビムシ

トビムシは、植物の鉢の中で発生し、普段は土の中に潜っていることが多い虫。水やりをしたときに土の中から一斉に小さな虫が出てきてうごめき、すぐにまた土の中に潜っていく……という様子を見た場合は、トビムシの可能性があります。

基本的には鉢の中のバクテリアや菌を食べるだけで植物に害は与えない虫ですが、たくさんいるのを見てしまうとぎょっとするかもしれません。ジメジメした湿度の高い環境で繁殖しやすいのが特徴です。

・ゴキブリ

ゴキブリの不快さは言うまでもありませんが、あたたかく湿気が多い場所が好きなゴキブリにとって、残念ながら観葉植物の鉢は格好の隠れ場所

おうちの水回りや冷蔵庫の裏といった場所に住み着いてしまったゴキブリが観葉植物の鉢に身を潜めていることも多いので、室内に置いてある植物のそばでゴキブリの姿を見たら、部屋の中で繁殖しているサインかもしれません。

土・葉・茎、発生する虫の対策や駆除方法

害虫の対策方法
いや~な虫たちのそれぞれの特徴を知ったところで、駆除方法についても確認しておきましょう。

アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、ナメクジについてはそれぞれを対象とした駆除剤が市販されているので、使用方法にしたがってご使用ください。

ここでは薬剤を使用しない対策方法に加え、市販薬剤をあまり見かけないチョウバエ、トビムシについて対策を述べた後に観葉植物まわりのゴキブリ対策についてもご紹介したいと思います。

増殖前に! アブラムシの対策

アブラムシは増殖のスピードが早いため、見つけ次第つぶすなどして駆除する必要があります。また黄色に誘引される性質を持つため、黄色の粘着トラップ等で成虫を捕まえ駆除する方法も効果的です。

またアブラムシはキラキラした反射光を嫌うため、シルバーマルチやアルミ箔を鉢やプランターに敷くことで飛来を防げます

葉裏に注意! ハダニの対策

ハダニは葉裏に発生しやすいため、注意深く植物を観察し早期発見に努めましょう。群生してしまったハダニはテープなどで捕獲し駆除します。湿気に弱いため、発生初期には葉裏から霧吹き等で濡らすことで発生の抑制が可能です。雨やホースの水でもハダニは落ちるため、事前に被害を食い止めましょう。

ハダニは市販の薬剤で駆除できますが、薬剤のかけ方にムラがあると、生き残って増殖の恐れがあるため、しっかりと葉裏まで散布するよう注意してください。

殻が厄介! カイガラムシの対策

厚い殻で覆われている個体には薬剤が効きにくいですが、孵化したばかりの幼虫にはよく効きます。幹や枝につく殻に覆われた成虫に対しては、葉や茎を傷つけないようにこすって駆除しましょう

カイガラムシは風通しが悪いと発生しやすくなるため、密植を避けたり、混み合った枝などは適宜整枝してください

チョウバエ、トビムシの対策

観葉植物の鉢の受け皿に水がたまった状態が続く場合、チョウバエやトビムシの発生源となることがあります。これらの虫はよどんだ水を好むためです。観葉植物の受け皿はこまめに替えることを心がけてください。これは家の中の植物だけでなく、ベランダや庭の植物受け皿についても言えることです。

家の外の受け皿はヤブカの発生源にもありますので一層の注意が必要です。チョウバエやトビムシに話を戻しますと、植物の受け皿の他、台所やお風呂の排水系の流れが悪くなったときに発生することがよくあります。普段から排水管に水垢などが溜まらないように心がけてください

ここは薬剤に任せよう! ゴキブリの駆除方法

ゴキブリに関しては、できるだけその姿を見たくない……という方がほとんどのはず。観葉植物の周りでゴキブリの姿を見かけてしまったら、バルサンまちぶせスプレーなどの殺虫スプレーで退治するのに加え、もう二度と彼らが現れないよう、置き型殺虫剤をお部屋の中やベランダに設置するようにしましょう。

バルサンで販売している「バルサンGキャップ」などは、置いた日から約1年効き、巣に潜むゴキブリや大型のゴキブリも駆除してくれます。

事前に予防! 虫を発生させないポイントを紹介

害虫を発生させない予防策を紹介します
かわいい観葉植物には、できるなら最初から虫を発生させたくないですよね。駆除方法ももちろん大切ですが、虫を寄せつけないために気をつけたいポイントを最後にご紹介します。

虫が発生しにくい環境を整える

カイガラムシ、トビムシなど、多くの虫はジメジメしていて空気の流れが悪い場所が大好きです。虫を発生させず、植物を生き生き育てるためにも、できるだけ明るく風通しのよい場所に観葉植物を置いてあげるようにしましょう

また、対策でも書きましたが受け皿に溜まった汚い水にも虫が寄ってきやすいので、こまめに水を捨て、枯れ葉なども頻繁に取り除くことを心がけてください

予防剤の使用

植物にスプレーすることで虫の発生を防ぐ予防剤ももちろん効果的です。木酢液などの予防剤は虫を忌避してくれるだけでなく、土の中の微生物を活性化させたり、葉の生育を促す効果がある優れもの。

使用する際は、市販の木酢液に記載されている濃度を確認して希釈液をつくり、それを霧吹きに入れて葉や茎に吹きかけてあげましょう。濃度が濃すぎると反対に植物を弱らせてしまうので要注意です。

バルサンで虫を寄せつけず、植物との時間を楽しんで!

観葉植物に虫を発生させない方法を知っていただけたでしょうか。この記事でご説明した予防法・駆除方法に加えて、設置型や吊り下げ型の虫よけ剤「バルサン虫こないもん」などを室内に置いておけば、いやな虫が観葉植物に付着する前に室内への侵入を防ぎます。

虫のいない快適な空間で、かわいい観葉植物との時間を楽しんでくださいね。

レック株式会社

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